相続と遺言書なら大阪相続相談所
2019.09.24
2011年10月に公開された同名の映画で「エンディングノート」という言葉が一般に広まりました。
エンディングノートとは、自分に何かあったときに家族が困らないように、「どこに何があるか」、「誰に連絡するか」などをまとめた冊子です。
このサイトでも無料で配布しているので、記事を読んで興味がわいたという方は是非ダウンロードしてください。
さて、もしも自分が認知症になったり、亡くなったりしたら、どうなるでしょうか。いったんそうなってしまうと、自分の希望通りの医療を受けたり、財産の管理をしたりすることができなくなります。さらに、家族もどこに何があるのか分からないなど、大変困ることでしょう。
できるだけ考えたくないことですが、あらかじめ 元気なうちに、 「自分にはどのような希望があるのか」、「どこに何があるのか」というものを一覧にまとめておくことが自分や家族の安心につながります。
よくあるケースとして、亡くなった後に財産がどこにあるのか分からないということがあるので、まずは財産の一覧をまとめることが重要です。ペイオフのために、数十冊の通帳をお持ちの方もいらっしゃいます。
財産は、わかりやすい自宅や現金だけではなく、田舎の実家、預金や証券、生命保険に、誰かに貸しているお金も財産となります。もし、誰も知らない財産があったとしたら、家族は病院代や施設代などの捻出などに困るかもしれません。最悪、その財産を失ってしまう可能性だってあります。財産をエンディングノートで一覧にしておいて、ノートのありかを家族に教えておけば、そうした心配は無用となります。
金額まで知られたくないという気持ちもあるかと思います。そういう場合は、どこにあるかだけでも書いておきましょう。それさえ分かれば、後は家族が銀行なり、保険会社なりに問い合わせて手続きをすることが可能です。
財産というのは、あってうれしいプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産もあります。
事業などをされていて借金がプラスの財産を越えているという場合には、家族は相続放棄をしなければなりません(払ってもいいですが、払いたくないですよね)。
しかし、財産のありかが分からなければ、資産が多いのか、借金が多いのかさえ分かりません。相続放棄ができなかった場合、財産がなくなるどころか、家族の財産まで失うことになる可能性がありますので、借金などマイナスの財産も忘れずにエンディングノートに書いておくことが必要です。
自分に何かあったときは自分が一番安心できる病院に行きたいものですよね。同じように、希望の入居施設がある場合に、他の施設に入居させられてしまったら、それは不幸です。自分が元気であれば、いいのですが、体調を崩し、病気になってしまった後では、思ったとおりにことが進みません。
そのほかにも、何かあれば連絡してほしい知人や葬儀の方法など、自分の希望に沿ったかたちでことが進むように準備して、安心して終のときを過ごしたいものです。
このような希望もすべて一覧にして書いておけるのがエンディングノートです。自分の年表や家族・知人へのメッセージの記入欄なども盛り込んでありますので、ぜひサイトのトップページからダウンロードしていただき、ご活用ください。
財産や希望の一覧をのこしておくという優れた冊子ではありますが、重要な注意点が1点あります。
「遺言書ではないので、財産を誰にあげるか決めることができない」
遺言書と似たような活用方法があるエンディングノートですが、法的には遺言書ではないので、エンディングノートに財産をどのように相続させるかなどを書いても、それは「無効」となります。
せっかくの希望が無効となってしまわないように、財産の帰属も決めておきたいときは、必ず「遺言書」を書いておいてください。
弊社では、遺言書の作成サポートもおこなっておりますし、状況におうじて、遺言と同じく相続対策に有効な「生前贈与」や「家族信託」のご提案も行っております。
終活でお困りのことがあれば、家族に相談しにくいことでもお気兼ねなくお問い合わせくださいませ。相続専門の司法書士、行政書士による無料の相談を行っております。