借金が相続財産にあったら、債務整理か相続放棄を状況で判断!

代表司法書士山田愼一

山田 愼一

相続の相談件数は業界でもトップクラスの年間1800件のグリーン司法書士法人の代表司法書士。

保有資格:司法書士/行政書士/家族信託専門士/M&Aシニアエキスパート

借金が相続財産にある場合の選択肢は債務整理か相続放棄

被相続人(相続される人、相続の開始にあたっては亡くなった人)が残した借金やローンなどの「マイナスの財産」は、「相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内」に相続放棄の申立てをしない場合、原則として相続人が借金を継承します。

しかし、単純に借金と言っても、亡くなられた方の借金の調査(貸金業者から取引明細を取り寄せ、正しい利息で再計算をする等)をしてみると、実務的には法の上限を超えるような金利で、長年のあいだ支払いを続けておられた方が、思いのほか数多くいらっしゃるのが実情です。

その場合は、過払い金請求をすると払い過ぎていたお金が返ってくるかもしれません。

借金を相続して、過払い金が発生する場合

借金が相続財産にあったら債務整理か相続放棄の選択肢があります。過払い金の可能性や、マイナスの財産とプラスの財産のバランスを把握して債務整理を行う方が良い可能性もあります。

借金が相続財産の中にあったとしても、すぐに相続放棄するのではなく、債務整理を行って過払い金が発生する可能性も確認することをおすすめします。

たとえば貸金業者と故人との契約上、残っている借金が75万円となっている場合であっても、故人が最初に借入れをした日から、最後の取引日までの利息を利息制限法に基づいて再計算をすると、実は120万円以上の過払い金があり、結果として相続人が相続することによって、貸金業者から過払い金を取り戻すことができた、などの事例があります。

借金を相続したら、内容を確認しましょう

以上のことから、プラス財産とマイナス財産のバランスを把握してから相続するか相続放棄するか判断する必要があります。

仮に相続放棄をせずに、借金も相続してから、貸金業者に過払い請求をした場合、いったいどれくらいの金額を請求できるのか、もしくは故人の債務を法に基づいて整理する交渉を貸金業者とした場合、どれぐらい借金が減額できるのか・・・など、3ヶ月中に検討する事項は多岐にわたる場合があります。

相続する遺産の中に借金があった場合は、すぐに相続放棄を選択するのではなく、過払い金の可能性なども確認されることをおすすめいたします。

大阪相続相談所では無料相談を行っておりますので、ご自身で判断することが難しいと思われる場合は、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

できれば借金を相続する前に把握しておきたいですよね。

下記ページで、親の借金に対する法的な責任と借金の調べ方、今から行うべき対策などについてお話ししております。

  借金が相続財産の中に!事前に発見する方法と対処法

借金が多いので相続放棄を選択した場合

相続放棄を選択すると、プラスの財産も相続できなくなってしまいますが、多額の借金を相続しなくてすみます。

被相続人が残した相続財産を調べた結果、借金やローンなどの「マイナスの財産」がプラスの財産より明らかに大きい場合は「相続放棄」を選択することをおすすめします。

借金が多く相続放棄を選択した場合のメリット

メリット1.被相続人の借金などの負債から解放される

相続放棄とは、故人の財産も借金も何も受け継がないこととする手続きのことで、相続放棄を選択すると借金などの負債から解放されることが最大のメリットです。

相続対象となる負債は以下のものがありますので、ご参考にしてください。

  •  ローン
  •  サラ金やカードの借金
  •  滞納税
  •  滞納家賃
  •  滞納健康保険
  •  損害賠償債務
  •  買掛金や未払いのリース料など事業に関する負債

支払いができない場合は、自己破産をしなければならない可能性もありますが、相続放棄すると上記のような負債は全て支払う必要がなくなるので、負債がある場合の相続では大きなメリットです。

メリット2.相続に関する揉め事に関わらずに済む

相続人同士で遺産分割協議をして遺産の分け方を決めていきますが、その際に意見が対立し揉めてしまうケースは少なくありません。

相続トラブルが長引くと何年にもわたることがあり、貴重な時間を奪われてしまう可能性がでてきます。

その点、相続放棄をしていると相続人ではなくなるので遺産分割協議に参加する必要もなく、面倒な相続トラブルに巻き込まれる心配がなくなります。

借金が多く相続放棄を選択した場合のデメリット

もちろんメリットだけではなく、相続放棄を選択した際のデメリットもあります。

デメリット1.資産も相続することができない

借金が多く相続放棄を選択した際の大きなデメリットは、資産を承継できないことです。

被相続人の相続財産には借金だけでなく、不動産などの資産が一緒に含まれているケースが少なくありません。

不動産などの資産(プラスの財産)と、借金など(マイナスの財産)を差し引くと、プラスになる可能性もあるので、しっかり確認せずに相続放棄するのはおすすめしません。

プラスの財産が多かった場合は、通常通りに相続することになります。

デメリット2.相続トラブルが発生する可能性がある

相続人が相続放棄すると、次の順位の相続人へと相続権が移ります。

例えば、子供が相続放棄すると、親に相続権が移り、親がいない場合は兄弟姉妹に相続権が移ります。

次の順位の相続人からすると、いきなり借金を背負うことになるので、困惑しますしパニックになるかもしれません。

ですので、相続放棄する場合は、次の順位の相続人にきちんと連絡をして説明をしておきましょう。

特に次の順位の相続人と普段から付き合いがない場合は注意が必要です。

デメリット3.やり直しができない

相続放棄はやり直しができず、相続放棄手続きをしたあとで「やはり相続したい」と相続手続きを行うことはできないので注意しましょう。

相続放棄を選択した時点では知らなかった高額な資産が、相続放棄してから見つかった場合、相続放棄を撤回して相続したいと思われるかと思います。ですが、相続放棄を撤回して相続することはできないのです。

他人に強要され仕方なく相続放棄したなどの、よっぽどの事情がない限り、資産を相続するのは諦めましょう。

相続放棄する前にはしっかり財産調査を行い、「相続放棄しても損にならないか」を判断して慎重に決断しましょう。

相続放棄を選択した場合の注意点

  •  相続放棄の期限
  •  すべての遺産を相続することができなくなる
  •  相続権が他の親族に移る
  •  相続放棄は撤回できない

相続放棄の期限

相続放棄を選択できるのは、「相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内」と決められています。
ですので、相続財産を確認し相続放棄を選択する際は期限内に行いましょう。

借金以外の相続財産も相続できない

相続放棄すると借金だけではなく、他のプラスの財産も含む全ての相続財産を相続放棄することになります。
借金だけを相続放棄することはできませんのでご注意ください。

相続権が他の親族に移る

相続放棄すると、相続に関する権利義務が他の相続人に移ることになります。
そのため、他の相続人の相続分が増えたり、相続人でなかった親族が新たに相続人になることがあります。

そのため、親族で事前に借金の相続放棄について話し合いを行い、皆で相続放棄することが大切です。勝手に相続放棄して、相続権が他の親族に移ると親族間のトラブルに発展する可能性があります。

相続放棄は撤回できない

一度、相続放棄すると撤回することはできませんのでご注意ください。

あとからプラスの財産があることがわかっても変えられませんので、相続財産の確認はしっかり行いましょう。

借金が相続財産にある場合は

借金が相続財産にある場合は、相続財産のプラスの財産とマイナスの財産をしっかり確認し、相続して債務整理を行う方が良いのか、相続放棄した方が良いのかを判断しましょう。そしてその判断は、相続放棄の選択期限である3ヶ月以内に行いましょう。

相続放棄は撤回することができませんので、ご自身で判断ができない場合は専門家に相談されることをおすすめします。

大阪相続相談所では、無料相談を行っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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なぜなら、相続放棄手続きは定められた期間内に行う必要があるので、素早く手続きを行わなければならないからです。

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  山田 愼一

相続の相談件数は業界でもトップクラスの年間1800件のグリーン司法書士法人 の代表司法書士。
一般の方向けのセミナーの講師や、司法書士や税理士等専門家向けのセミナー講師も多数手がける。オーダーメイドの家族信託を使った生前対策や、不動産・法人を活用した生前対策が得意である。




代表司法書士山田愼一
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