遺族年金とは?種類や金額、いつまでいくらもらえるのかをわかりやすく解説

代表司法書士山田愼一

山田 愼一

相続の相談件数は業界でもトップクラスの年間1800件のグリーン司法書士法人の代表司法書士。

保有資格:司法書士/行政書士/家族信託専門士/M&Aシニアエキスパート

遺族年金とは国民年金か厚生年金の被保険者か被保険者だった方が死亡した際に、遺族がもらえる公的年金のことです。

遺族年金は残された遺族にとって大切な生活の資金となりますので、どれだけ支給されるかを把握し、受給忘れのないようにしましょう。
遺族年金は相続放棄をしていても受け取れます。

遺族年金とは国民年金か厚生年金の被保険者か被保険者だった方が死亡した際に遺族がもらえる年金のことです。遺族年金はいつまでいくらもらえるのか説明していきます。

また、遺族年金には種類があり、死亡した被保険者や遺族年金を受け取る方の条件や状況に応じて異なりますので確認していきましょう。

こちらの記事では、遺族年金の種類や受給要件、受給期間、受け取り金額についてお話ししていきます。

遺族年金はいつまで受け取れるのか

では最初に、遺族年金はいつまで受け取れるのかについてお話ししていきます。

遺族基礎年金はいつまで?

遺族基礎年金は、子供が高校を卒業するまで受け取ることができます。

遺族基礎年金の対象者の部分にも書かせていただきましたが「18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子」を満たしている必要があるので、遺族基礎年金は要件を満たす子供がいる間だけ受け取ることができるというわけです。

遺族厚生年金はいつまで?

遺族厚生年金は、一生涯受け取ることができます。

遺族厚生年金は、遺族基礎年金のように年齢の制限はなく、受給要件を満たしている間は受け取ることができるのです。

ただし、遺族厚生年金の受給権者が「婚姻した場合」や「養子になった場合」などは受給できなくなりますし、遺族年金以外の公的年金を受給する場合は、遺族厚生年金の支給が停止されることがあります。

上記のように、遺族年金の種類によっていつまでもらえるのかが変わってきます。
では、遺族年金の種類についてお話ししていきましょう。

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遺族年金の種類

  •  遺族基礎年金(国民年金に相当)
  •  遺族厚生年金(厚生年金に相当)
  •  遺族共済年金(共済年金に相当)

以上の3種類があります。

遺族年金は大きく分けると、年金形態によって支給されるものが異なってきます。
国民年金から支給される遺族基礎年金、厚生年金から支給される遺族厚生年金、共済年金から支給される遺族共済年金と分かれています。

亡くなった方が自営業の場合

対象の方給付種類
18歳未満の子のある妻 遺族基礎年金
子の無い妻 死亡一時金 または 寡婦年金

亡くなった方がサラリーマンの場合

対象の方給付種類
18歳未満の子のある妻 遺族基礎年金・遺族厚生年金
子の無い妻(40歳未満) 遺族厚生年金
子の無い妻(40歳〜65歳) 遺族厚生年金・中高年齢寡婦加算

亡くなった方が公務員の場合

対象の方給付種類
18歳未満の子のある妻 遺族基礎年金・遺族共済年金
子の無い妻(40歳未満) 遺族共済年金
子の無い妻(40歳〜65歳) 遺族共済年金・中高年齢寡婦加算

遺族年金の種類は被保険者種別で確認

遺族年金は上記3種類ですが、どれに当てはまるのかは「被保険者種別」で決まっています。

被保険者が国民年金か厚生年金のどちらか、もしくは両方に加入しているかを確認して、被保険者種別を確認しましょう。

公的年金の種類と加入する制度/日本年金機構  

第1号被保険者

項目要件
対象 日本国内に住む20歳以上60歳未満で、第2・第3被保険者以外の方(外国人を含む)
職業など 自営業、農業従事者、漁業従事者、学生、フリーター、無職の方など
加入年金 国民年金

第2号被保険者

項目要件
対象 厚生年金に加入している方(外国人を含む)
職業など 原則65歳未満で、厚生年金に加入している会社員または公務員(条件を満たすパートタイマー)
加入年金 国民年金と厚生年金

第3号被保険者

項目要件
対象 第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者の方(外国人を含む)
職業など 専業主婦(主夫)、年収130万円未満(働き方によっては106万円未満)のパートタイマーなど
加入年金 国民年金

被保険者の方が、どの遺族年金に当てはまるか確認できたら、次は遺族年金を受け取る方が受給要件を満たしているかを確認していきましょう。

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遺族基礎年金

遺族基礎年金は、被保険者の方が国民年金に加入しており、下記の要件を満たしている場合に受け取ることができる遺族年金です。

受給要件

遺族基礎年金の受給要件としましては、以下の条件を満たしていることが必要となります。

被保険者または老齢基礎年金の資格期間を満たした者が死亡したとき。ただし、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が加入期間の3分の2以上あること

対象者

遺族基礎年金の受給要件としましては、以下の条件を満たしていることが必要となります。

死亡した者によって生計を維持されていた、子のある妻・子供が以下の条件の時に支給されます。

  •  18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
  •  20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子

支給額

対象者支給額
子供がいないケース 792,100円
子供が1人のケース 1,020,000円
子供が2人のケース 1,247,900円
子供が3人のケース 1,323,800円
4人目以降の子供 75,900円/人

遺族厚生年金

遺族厚生年金は、被保険者の方が厚生年金に加入しており、下記の要件を満たしている場合に受け取ることができる遺族年金です。

受給要件

遺族厚生年金の受給要件としましては、以下の条件を満たしていることが必要となります。

  •  被保険者が死亡したとき、もしくは、被保険者期間中の怪我や病気が原因で初診日から数えて5年以内になくなられたとき。ただし、遺族基礎年金と同じように死亡した方が、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が国民年金加入期間の3分の2以上ある必要があります。
  •  老齢厚生年金の資格期間を満たした方が死亡した場合
  •  1級・2級の障害厚生年金を受けられる者が死亡した場合

対象者

遺族厚生年金の受給要件としましては、以下の条件を満たしていることが必要となります。

  •  遺族基礎年金の支給の対象となる遺族(子のある妻・子)
  •  子供のいない妻
  •  55歳以上の夫、父母、祖父母(60歳から受給)
  •  孫(18歳の誕生日の属する年度の年度末を経過していない者、20歳未満で1・2級の障害者)

支給額

平成15年3月までのボーナスを入れない
平均月収 ✕ 7.125/1,000 ✕ 平成15年3月までの働いた月数 + 平成15年4月から現在までのボーナスを入れて総額を月数で割った金額 ✕ 5.481/1,000×平成15年4月から現在までの働いた月数
この合計に3/4を乗じた額が支給額になります。

遺族共済年金

遺族共済年金とは、平成27年9月30日以前に公務員などの共済組合員・退職共済年金等受給者等であった人が死亡した際に支給されていた遺族年金のことです。

現在は遺族共済年金というものはなく、遺族厚生年金と一元化された運用となっており、制度改正以前に受給権を持っていた方以外は遺族厚生年金を受給することになっております。

このことから、新規に遺族厚生年金を受給するということはまれで、基本的には遺族厚生年金の手続きを行うのですが、遺族共済年金自体がなくなったわけではありません。

公的な遺族年金は「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」「遺族共済年金」の3種類ありましたが、現在では「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2種類となったので、新しく受給権を得た場合はどちらかの手続きを行います。

しかし、制度改正以前に受給権が発生していた遺族年金の場合は、現在も各共済組合に申請をする必要があるので、当てはまる可能性がある場合は遺族共済年金の方も確認しておきましょう。

代表的な共済組合とその連絡先をご紹介しますので、ご参考にしてください。

共済組合名 電話番号 営業時間
国家公務員共済組合連合会 0570-080-556(ナビダイヤル)または03-3265-8155(一般電話) 月曜日~金曜日(祝日・年末年始を除く)9:00-17:30
地方職員共済組合 03-3261-9821 -
地方職員共済組合団体共済部 03-3261-9521 -
公立学校共済組合 03-5259-1122 月曜日~金曜日(祝日・年末年始を除く)9:00-17:30
警察共済組合 03-5213-7570 月曜日~金曜日(土日・祝日・年末年始は休み)9:00-17:30
全国市町村職員共済組合連合会 都道府県ごとに窓口が異なるので、こちらからご確認ください
相談窓口一覧  
月曜日~金曜日(土日・祝日・年末年始を除く)9:00-17:00

地方公務員共済組合連合会には地域ごとに共済窓口がございますので、下記ページをご参考にしてください。

地方公務員共済組合連合会一覧  

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  山田 愼一

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一般の方向けのセミナーの講師や、司法書士や税理士等専門家向けのセミナー講師も多数手がける。オーダーメイドの家族信託を使った生前対策や、不動産・法人を活用した生前対策が得意である。




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